vs 大分戦 15:00〜 (長居)

C大阪逆転優勝へ必勝態勢
 C大阪がJリーグ史上最大の番狂わせへ向け、大分戦前日のこの日は完全非公開で調整した。首位G大阪と勝ち点1差の2位。大分戦に勝ち、G大阪が引き分け以下で初のタイトルに王手がかかる。昨季は15位。これまで前季に低迷したクラブが優勝した例はない。小林監督は「目標は1ケタの9位で、賞金の出る7位に入れば万歳だなと思っていた。優勝? 考えたこともなかったが、チャンスは来た時に取らないといけない」と必勝を期した。

  • 正直、こんなところまで来るとは思っていなかった。小林監督に代わり、それまでの勝ちきれないが見どころ満載の攻撃サッカーをかなぐり捨てて、勝ちにこだわり尽くしたワンチャンス・サッカーへの転換。
  • クーペル*1時代のバレンシアは、優勝した(はずだが記憶があいまい)ものの、極端な守備サッカーゆえに「勝てばエエもんと違うんじゃい!!」とバレンシア・サポーターの総スカンを食らい退陣したが、これは攻撃サッカーを好むスペインリーグらしいエピソード。
  • さすがに、日本ではこんな過激な事は起こらないけど、やはり「勝てば文句ないやろ」的な、面白みのないイタリアン・サッカーでは客は入らない。勝てばそれだけでお客が入ると勘違いしてる感のある、今の球団社長さんには悪い話だが、営業はこれとはまた別のレベルで考慮してもらいたいものだ。
  • ただし、今のリアクションに賭けるサッカーは、セレッソにとってフィットしているのも確かだ。攻撃的な自分から仕掛けるサッカーが、余所行きの派手で着ていてぎこちない、しかもよく見ればあちこちに綻びのある服だとすれば、いまは地味でまったく見栄えはしない、だけど作りは意外としっかりして、着心地のいい普段着のようなものだ。
  • そんなセレッソでも欲しいものは、タイトルなのだ。記憶に残るサッカーは、今までにさんざん見せて来た。だけど、セレッソのようなレベルの高くないチームに記憶と記録を同時に与えてくれるほど、サッカーの神様は甘くはない。ましてや記憶は時間とともに忘れ去られていくが、記録は永久に残るのだ。いま何を選ぶべきかは明白だ。
  • どのチームも同じようにもがいている。楽をしているところなど一つもない。それでも一戦一戦の重みに耐え、勝ち抜いたものには間違いなく何かが残る。それが歴史になり新たな力となる。セレッソがそれを証明くれると信じている。たかが個人的な願いだ。それでも長居に来るサポーターが一人でも多く、同じ思いを胸に来ていることを願う。

*1:今は大久保のいるマジョルカの監督